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2006
10.6厳寒期に挑む、済州島のオオマサジギング!
Angler:南 知之2シーズンを通して済州島のモスルポ港を拠点とする遊漁船ユーナンの羅船長とヒラマサを追いかけた。季節ごとの捕食パターン、ポイント、水温変化がようやくわかりかけてきた。地理的に近い対馬とは異なるシーズナルパターンで、日本のオフシーズンに大型のヒラマサを狙えるのが、済州島の大きな魅力である。
昨年の厳寒期パターンから今回の釣行を2月17日から19日に決めた。参加のメンバーは男ジグ開発テスターの永井誠一さん、独自のジギング理論で各地のオオマサをキャッチしているホッツ・プロテスターの平松慶さん、昨年はヒラマサ初挑戦ながら16キロをキャッチした台湾のモンスターハンター、ホッツ・プロテスターの 淨維さん、ヒラマサジギングに取り付かれ、メキメキと実力をつけてきたホッツマニアな渡邉一司さんと私の5名で挑んだ。
相手はモンスター級、太目のタックルで挑む!
2月17日の初日はあいにくの天候で出船ができず、宿でタックルセットを万全に行った。ステラSW10000、20000にPE6~8号、リーダーは30~40号が標準的なシステムだ。ロッドはフェイクレジュ、ウェイワールド、ワンピッチスライダーをジグの形状やウエイト、ジャーク方法に合わせて使い分ける。
翌朝、風は幾分収まっている。港近くの大衆食堂で「ヘジャンク」という辛目のスープを朝食に取り、体を活性化させる。そして、いざ出港。「サカナ、イッパイ!」と羅船長も気合十分だ。目的地である韓国最南端の島、馬羅島(マラド)へは30分ほどで到着。軽いストレッチを済ませ、男ジグ280gを投入。水深は107m、風と潮が強く、ラインが斜めに走る。ミヨシではフェイクジャークという新しいジャークジャンルを確立した平松さんが、いち早く着底した。スピーディーな細かなジャークのあと、ロッドティップを水面から一気に背中側まで抜き上げ、獲物を引き付けている。フェイクジャークを2、3度入れ、食わせのジャークで見事にバイトに持ち込んだ。そのころボトムを感じた私は、平松さんのバイトゾーンを底から10mと想定し、強弱をつけたワンピッチで食わせの間を作る。ジグにまとわり付く前アタリを感じ、振り幅をおさえたジャークでバイトに持ち込んだ。横では同じく男ジグの280gをジャークしていた さんもフッキングを入れている。ヒラマサ8キロ2匹とマダイの6キロが上がってきた。直後に永井さんにも同型のヒラマサがヒットし、無事ランディング。ジグを確実に操作できれば、魚の反応は悪くない。
午後の潮が緩くなる頃までアタリは続き、10キロクラスを含め全員で30匹ぐらいのヒラマサをキャッチした。潮止まりが近づき、船長の判断でポイントをチェンジ。70mからの駆け上がりポイントは昨秋、状況も同じく潮止まり寸前にSW20000のフルドラグを30m引き出し、ラインブレイクさせられたところだ。静かになった海面、ヒラマサからのコンタクトはない。何度か船を立て直し、底を意識しながら低活性のヒラマサに男ジグを見せ付けるように緩くジャークを加える。底から5mほどで、弾くようなバイトを感じる。フックアップしなかったが、確実にジグを伺っている様子を感じる。5mほど誘いを掛けたところでフックアップ。アベレージの8キロクラスとは明らかに違う抵抗で、慎重にリフトアップをかける。やがてリーダーがスプールに入り、羅船長がネットに納めた。15キロのヒラマサだ。オオマサといえるサイズではないが、狙ってとった魚はうれしいものだ。
いよいよ最終日。昨日と同じ107mポイントから開始した。魚探には水深80~90mに青物らしき反応が、映し出されている。一流し目から渡邉さんがフェイクレジュ50Hを曲げている。10キロクラスのグッドコンディションのヒラマサだ。昨日より活性は低いが、トモの永井さんはパターンを見事につかみ、流しなおすごとにキャッチしている。
渋い状況下で、またも渡邉さんが15キロクラスをキャッチした。自己記録となるヒラマサにうれしさを隠し切れない。
済州島は知名度も上がり、地元の韓国ジガーは勿論のこと、交通の便が良い日本や台湾からもヒラマサマニアが集結している。これからも注目したいHOTポイントだ。
by 南 知之